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​​藍灯ranto  

天然灰汁発酵建て 本藍染め

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「廻環」

種蒔き、生育、刈取り、収穫
蒅作り、染め、紡ぎ、織り
新たな息吹を吹き込むように
布に糸に心に美しい藍を留めたい。

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いま

自分の生活スタイルを見直し

人の手でつくられた質の良いものを

長く大切にすること

それを手元に置きたいと思う人が

増えていると感じています。

藍染めの場合は

藍色であれば良いのではなく

どのような背景が

あるのだろうと考え

それを大切に思ってくださいます。

日本人になじみの深い藍色は

暮らしの中で愛され続けています。

てのひらで藍の布を

包み込んでみてください。

自然の中で育まれた色は

潔くあたたかく感じます。

「藍色を見ると落ち着く」

「懐かしい気持ちになる」と

布に顔を近づけ深呼吸してくれた方

そんな時

作り上げるまでの時間が

風のように身体の中を爽快に

吹き抜ける気持ちになります。

その風が

これから先も濁らない風のままで

いなければならないと思いながら

今の暮らしの中で彩りになるもの

心穏やかになれるもの

時には、斬新なもの

​自分の気持ちに向き合いながら

制作しています。

photo:aiyayuiya
photo:aiyayuiya
photo:aiyayuiya

​​天然灰汁発酵建て 本藍染め

私は天然灰汁発酵建てという江戸時代から伝わる製法で藍染めの染料を作っています。

藍染めの染料を作ることを「藍を建てる=藍建て」と言います。

まさに家を建てるように、じっくりと時間をかけて準備をし

染料を作り上げていく流れの中で、藍甕に手を合わせることが自然です。

3月、徳島の藍師が蓼藍・白花小上粉という種類の種を蒔き、夏場に葉を刈取る

乾燥葉に水を打ち、発酵をみながら「蒅すくも」に仕上げていくまで300日を要します。

その蒅を使い、藍建てがはじまります。

この製法の藍染めは布に色を定着させるのは空気と水だけです。

糸や布をコーティングし、堅牢、抗菌、消臭、防虫効果が得られます。

藍染めの歴史を知ると、どれだけ日本人に愛されていたかをうかがい知ることができます。

濃く染められた藍色は「褐色かちいろ」と言い、鎌倉時代以降

紺よりも更に濃い色で武士の着物や武具を褐色で染め「勝ち色」と呼ばれ

縁起を担ぐとともに消炎効果も発揮しました。

*​蒅は徳島県上板町 佐藤阿波藍製造所 無形文化財保持者19代目藍師佐藤昭人氏の元で

丁寧に手をかけて製作されたものを使用しています。

​我が家の畑で同種を自ら栽培し製造した蒅も藍建ての一部に使用しています。

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藍建て

1年間寝かせ、乾燥を待った蒅に

落葉樹堅木の木灰から1週間かけて作る

濃度の違う灰汁

石灰、日本酒、小麦ふすまを藍建てに用い

徳島大谷焼の藍甕で

微生物の藍菌の力で発酵させながら

約2週間かけて時間ごとに撹拌し

じっくりと仕込みます。

生活を藍に合わせ、寄り添い

穏やかに時間を待つことで

自然の営みの中に

自分が入り込んでいくことを感じます。

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