藍染めにひとりで向かい始めて19年。
制作しながら、どんどん自分に向き合う時間が増えてきた。
それは、日々のいろいろな経験から湧いてきた気持ちを
どんなものづくりに繋げて行けば良いか?
という疑問がそうさせているのだろう。
それは喜び、感動、不安、悲しみ、憤り、愛しさ…様々。
いきなりぶつけたようなものは自分ではないように思える。
そんなこと関係なくて、藍色ならいいとはいかないやっかい者でもある。
何度も疑問を濾過しながら、制作しているんだ。きっと。
自分も答えをまだ知らない。
津山横野手漉き和紙へ染めをしているときはそんな濾過のような時間。
藍の染め液が持つ色をすべて、そこに描いてくれる。
どう捉えるかは観る方が答えを持っているのかもしれない。
その作品の前でじっと立ち止まり見つめる姿の中に私との共鳴が始まる音が聴こえる。
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